大島石マガジン

第62回「大島石あれこれVOL3」

2014/01/04

大島石の石山とは、概ね前述したようなものですから、

新しい山に闘いを挑まんとする者のその熱意とエネルギーはもの凄いもので、

その山を見る目は、青年が恋人を見るが如く爛々と輝き、時が経つにつれて過熱し、

うっかり近づけばやけどをする程なんです。

 

もうこうなりますとその石をも溶かすエネルギーは、何でもってしても冷却不可能で、

ましてや他人の意見なぞ聞き入れるものではありません。

 

我々丁場師は、経験の積み重ねによって、

次に採るべき大島石に状態の予測をより正確なものへ磨きを重ねるわけですけれども、

事業主がいったん山に確固たる見通しを立ててしまうと、

例外を除いて大多数の人たちがそれ以後の感の練磨を怠り、

むしろ避けているかにさえみられます。

 

つまりくたびれてしまっているんです。

 

それ故にか一事業主が第二、第三の山へと次々に開発をしないのは、

適地が少ないという理由の他に、注ぎ込むエネルギーの大半が、

丁場を思いたってからの短期間に燃え尽きてしまっているとでも言いましょうか、

そんな理由も手伝ってか、

丁場師と呼ばれる人達が金儲けの鬼から脱却して事業としての社会性を自覚するまでには、

ちょっと時間がかかるのが普通です。

 

どっちみち大島石丁場師は、私も含めて金鉱掘りにも似た一発儲け屋の集団ですから、

事業の社会性とか、未来展望のといった難しいことは後まわしにして、

初めて丁場師たらんとする人が狙い通り石につき当たった時と、

見事にはずれてしまった時のそれぞれを御紹介してみましょう。

 

まず、不運にも掘っても掘ってもなかなか大島石が見えてこない場合、

これはもう明らかに此岸の地獄です。

狭い地域社会で、一億総評論家といわれる喧噪の世情で、

しかも前宣伝が大きければ大きい程、

男として地に墜ちる面子だけでも相当な痛手です。

 

人間本来賭けごとの話には惹かれるのか、

衆目と溢れるような噂さの中での事ですので、たまったもんじゃあありません。

 

続く

 

 

 

 

大島石産出元 ㈲山西石材  小田 和比古

フリーコール 0800-700-1194

 

oda

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